「でんかのヤマグチ」、無償の生活支援で20期連続の黒字。

20160809

大手の安売り商法に対し、粗利益率を高める目標。

東京都町田市にある家電販売店「でんかのヤマグチ」は、町田駅から車で7~8分のロードサイドに1店舗のみというパナソニック専売店。1階にはエアコン、冷蔵庫、電子レンジ、テレビなど生活家電が並び、2階はリフォームのショールーム、パソコンやスマートフォンは陳列されていません。

 

20年前、大型家電量販店が町田市にも進出し、近隣エリアに6店舗がオープンしました。量販店と同じ安売り商法をすれば、勝ち目はありません。そこで「でんかのヤマグチ」は、当時、業界平均の25%だった粗利益率を、向こう10年で35%に高める目標を定めました。

 

小規模な単独店のため、仕入れで大型店に勝つのは不可能。粗利益率をキープするための売価設定にも関わらず、「でんかのヤマグチ」を運営するヤマグチは9月期決算で20期連続の黒字を達成する見通し。しかも、粗利益率は40%を出し続けています。

 

 

地元高齢者を支える、無償の生活支援サービス。

「でんかのヤマグチ」が粗利益率を確保するために行ったのが、付加サービスです。
パナソニック専売店でありながら全メーカーの修理相談を受け付け、壁スイッチ、電球交換など、規模の小さな工事や修理・交換にも対応。さらに、裏サービスと呼ばれる生活支援サービスを提供しています。

 

裏サービスとは、高齢者世帯に行う買物代行、留守番代行、花への水やり、ゴミ捨てなど。厚生労働省は公的介護保険外の自費サービスとして生活支援ビジネスの普及を推進していますが、同社のサービスはすべて無償です。

 

「昔の日本人の生活で、困ったことがあれば隣の家同士で助け合っていたことをしているだけ。高齢者など社会的弱者を支えることは、人として当然」というのが同社の考え。
独自路線での取り組みは、地域の高齢者から確かな信頼を獲得しました。

 

同社は過去5年以内に購入した客を会員としてデータベース化しており、顧客数は常時8000世帯以上。その多くが70歳以上の高齢者世帯で、22人の営業社員が担当制でカバーしています。

 

独自路線で高まる評判、新たな顧客獲得も。

裏サービスを提供した方の7〜8割は、新たに購入する時に「でんかのヤマグチ」を利用。地域の高齢者世帯の間では、「遠くの家族よりも、近くのヤマグチ」と評判が立っているそうです。

 

顧客の老齢化は購買力の低下を招きそうですが、実際はその逆の現象が起こっています。
量販店で購入して自分で設置や修理をしていた方が、家電のデジタル化が進んで操作が複雑になって自分ではできなくなり、新たな顧客となっているのです。

 

20年前、同社の経営方針を一変させた6店の量販店は、その後、安売り商法に疲弊して3店が閉店しました。当時、大型家電量販店と同じ土俵で勝負していれば、「でんかのヤマグチ」が生き残るのは難しかったでしょう。多くの高齢者は、花を枯らし、ゴミを溜め込んでいたかもしれません。

 

 

・参考
BusinessJournal

「でんかのヤマグチ」、無償の生活支援で20期連続の黒字。

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